*真名 血*


呼ばせない
呼ばせたい
誰も知り得ぬ
此の真名を
君にだけ

送り届けよう
風にのせ
闇に紛らせ
君の元へと
此の真名を

知らぬ知り得ぬ
真実の名
其の魂に
刻みつけられた
赤い御徴(みしるし)

流るる血の中
連綿と続く
古代の良き血に
語り継がれる
真実の名を

此の身が
滅ぶまで
壊れるまでに
今一度
真実の名を





これは、もう一つの“真名 魂”と対になっています。
…対、と言うか、二つで一つの詩、というか…そんな感じです。
血と魂があって、真名となる…と言うか…
説明は難しいので、言葉の感覚だけを読み取っていただければ、と思います。
それと、真名の読み方は、まな、です。
しんめい、でも、しんな、でもありません。







2008/1/12初出